白子の中でも特においしいとされる鯛の白子ですが、生で食べるのは危険なのでしょうか。
魚介類にはアニサキスなどの寄生虫がいる可能性もあり、鯛の白子にも寄生虫がいるのか気になりますよね。
もし寄生虫がいるのであれば、どのように下処理をしたらいいのか、さらには食中毒を防ぐためにも保存方法や消費期限についても気になるところです。
そこでこの記事では鯛の白子は危険なのか、さらには下処理や保存方法、消費期限についてご紹介します!
鯛の白子は危険?

結論から言うと、鯛の白子にはアニサキスなどの寄生虫がいることもあるので、新鮮であっても生で食べるのは食中毒を防ぐためにも控えるようにしましょう。
厚生労働省のホームページにも、アニサキスの食中毒を防ぐためにも魚介類の内臓を生で食べないようにという注意書きがあります。
★参考元:厚生労働省ホームページ「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」
アニキサスは魚の内臓部分を特に好んで寄生するので、内臓の1つである白子を食べる場合は注意が必要なんですね。
もし食中毒になってしまった場合、激しい腹痛や嘔吐といった症状があらわれます。
ご自身で釣ったり販売されている鯛の白子は、このようなことからも生のまま食べないようにしましょう!
また、鯛の白子だけではなく、タラやブリなどの白子もアニサキスがいる可能性があるので注意しなければなりません。
生のまま、もしくは加熱不足でアニサキスによる食中毒の症状がでてしまった場合は、すぐに医療機関を受診するようにしましょう!
アニキサスの死滅方法
アニキサスの死滅方法には「加熱する方法」、もしくは「冷凍する方法」の2種類があります。
- 加熱の場合:70℃以上の加熱、もしくは60℃で1分以上の加熱
- 冷凍の場合:-20℃で24時間以上、中心部まで冷凍
ただし、家庭用の冷凍庫ではこの基準を達することが難しいため、冷凍保存ではアニキサスを死滅させることは困難です。
また、一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびなどにつけてもアニキサスは死滅しないので注意が必要です。
そのため、アニキサスを死滅させるためには加熱の下処理をするようにしましょう。
次に、気になる鯛の白子の下処理の方法についてご紹介していきます!
鯛の白子の下処理の方法は?

鯛の白子にアニサキスが寄生している可能性があるとわかれば、食中毒にならないためにもしっかりとした下処理をしたいものですね。
そこで以下に鯛の白子の下処理の方法をまとめてみました!
鯛の白子の下処理方法
鯛の白子の下処置の方法は、以下の手順で行うことができますよ。
- 血やぬめりが残らないように、白子を塩分濃度3〜4%の塩水でやさしく洗う(水1Lに対して塩30g~40g)
- 白子の筋を切り落とす
- 沸騰した水が入った鍋にさし水をして約70~80℃に下げる
- 白子を1つずつ鍋にいれて1〜2分ほど軽く茹でる
- 中心部が70℃を超えたら少量の酒を加えた氷水に移して〆る
- 水気をしっかりとふき取る
鯛の白子に限らず、魚介類の白子の下処理方法は基本的に上記の手順でおこないます。
おいしい鯛の白子を安全に食べるためにも、しっかしと下処理をしてから楽しみたいものですね!
次に、鯛の白子の下処理時の注意点についてもお伝えしますね。
鯛の白子の下処理時の注意点
鯛の白子を洗う際に、血やぬめりが残っていると臭みの原因になるのでしっかりと洗うようにしましょう。
下処理を丁寧にすることで、臭みがとれてプリプリとした食感になりますよ!
また、注意点としてアニキサスの死滅させるために、必ず白子の中心部が70℃に達しているかを確認するようにしてください。
料理用の温度計があれば、温度の確認が簡単にできますよ!

茹でるときは大量に入れてしまうと鍋の温度が下がってしまうので、1つずつ茹でるようにしてください。
下処理の作業はすこし手間に感じるかもしれませんが、安全においしく食べるためのひと手間なので、かならず行うようにしましょう!
鯛の白子のおいしい食べ方
ここでは鯛のおいしい白子を、さらにおいしく食べるために「鯛の白子のおいしい食べ方」についてご紹介しますね♪
鯛の白子本来の風味や食感をたのしみたい場合は、「THE 王道」のポン酢につけて薬味と一緒に食べるのがおすすめですよ!
クリーミーでトロっとした鯛の白子を楽しめるので、茹でて下処理したらすぐにパクッと食べたい食べ方です。
また、茹でる以外にも、焼く、揚げる、煮るなどの調理も可能ですよ。
焼く場合はグリルですこし焦げ色がつくまで焼いたり、バターやオリーブオイルのソテー、揚げる場合は天ぷらなども絶品ですね♪
鯛の白子は鍋にしても甘辛く煮てもおいしいので、ぜひこちらも試していただきたいところ!
白子のスパゲッティや味噌汁に入れるという食べ方もあるので、お好みの食べ方を見つけみてくださいね。
鯛の白子の保存方法や消費期限は?

鯛の白子は冷蔵保存でも非常に消費期限が短い食品です。
白子は下処理後も常温保存は避けるようにし、冷蔵もしくは冷凍で保存するようにしてください。
冷凍保存が可能なので、1~2日で食べきれない場合はすぐに冷凍保存するのがおすすめです。
冷蔵保存の場合
冷蔵保存する際は、塩分濃度3~4%の塩水に浸して密閉容器に白子を保存してください。
塩水につけておくと、乾燥を防ぐことができますよ。
冷蔵保存の場合は1~2日でなるべく早く食べきるようにしましょう!
冷凍保存の場合
冷凍保存の場合は一つずつラップで包み、保存用袋に入れて冷凍してください。
冷凍保存の場合は約1ヶ月保存可能です。
家庭用の冷蔵庫の場合、長期間の保存は冷凍焼けの可能性があるので、なるべく早めに食べる方がおすすめです。
解凍する際は冷蔵庫で約半日ほどかけてゆっくりと解凍しましょう。
食べるときは解凍し、必ず再加熱してから食べるようにしてください。
鯛の白子は危険?下処理や保存方法と消費期限についても まとめ
鯛の白子は危険なのか、さらには下処理や保存方法、消費期限についてご紹介しました。
今までの内容をまとめると以下のようになります。
- 鯛の白子を生のままで食べるとアニキサスによる食中毒になる危険性がある
- アニキサス死滅させるためには、加熱処理が必要
- 鯛の白子は下処理により美味しく食べることができる
- 下処理後の常温保存は不可。冷蔵保存、もしくは冷凍保存する。
鯛の白子は生のまま食べると食中毒の危険性があるので、必ず下処理をしてから食べるようにしてくださいね。
下処理の作業はすこし面倒かもしれませんが、正しい下処理をすることで安全に美味しく食べることができますよ。
そのため、ご紹介した内容を参考においしい鯛の白子をご賞味いただけますと幸いです♪