ベーキングパウダーは、ふっくらとしたお菓子を作るときなどに使用する膨張剤ですよね。
ただ、お菓子を作ろうと思った時にうっかり買い忘れたり、普段あまり使わずにいつの間にか賞味期限が切れていた!なんてことありますよね。
そんな時、ドライイーストをベーキングパウダーの代用として使うことができるのでしょうか。
ベーキングパウダーとドライイーストは、どちらも生地を膨らませてはくれますが、単純にそのまま代用すると想像していたお菓子と違うものが完成する可能性があります。
ただし、ベーキングパウダーの代わりにドライイーストを代用することができないというわけではありません!
ベーキングパウダーとドライイーストの膨らみ方やその原理、発酵時間や味の違いについてしっかり理解すれば代用することはできますよ。
そこでこの記事では、ベーキングパウダーの代わりにドライイーストを代用する方法について詳しくご紹介します!
また、ドライイースト以外に使えるベーキングパウダーの代用品についてもお伝えするので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね^^
ドライイーストでベーキングパウダーの代用はできる?

結論からお伝えすると、ドライイーストをベーキングパウダーの代用として利用することはできますが、微妙な調整やさじ加減が必要になります。
パン作りやお菓子作りを普段からする場合、ドライイーストは常備されているのではないでしょうか!
ドライイーストもベーキングパウダーも生地を膨らませるために使用するので、特に問題なく代用できそうな気がしますよね。
ただ、ドライイーストでベーキングパウダーの代用をするのは、思っている以上に簡単ではありません。
というのも、ドライイーストとベーキングパウダーは特性が異なるからなんですね。
曖昧な回答でもしかすると戸惑わせてしまったかもしれませんが、その理由を詳しくお伝えしますね!
発酵時間の違い
ドライイーストの方がベーキングパウダーよりも発酵に時間がかかります。
さらにドライイーストの場合、生地を寝かせた後に内部の炭酸ガスを取り除くために”こねる”というひと手間が必要になります。

パン作りの経験があるなら絶対にしている工程だね!
パン作りはホットケーキやクッキーなどのお菓子を作るのに比べて、こういったひと手間かかる工程が必要になります。
もしドライイーストをベーキングパウダーの代わりに使うようであれば、通常よりも調理に時間がかかることを理解しておきましょう。
膨らみ方の違い
ベーキングパウダーは重曹から発生する炭酸ガスと、ガスの発生を助ける酸性剤、さらに保存性を向上させる分散剤を混ぜたものです。
一方、ドライイーストは酵母の一種で、生地に含まれる糖を発酵させて炭酸ガスを発生させます。
どちらもガスが発生するのは同じですが、発生する原理は異なるため、膨らむ度合いや生地の質感にも違いがでます。
分量が多かったり少なかったりすると、膨らみすぎたり、逆に膨らまなかったりと、使用量によっては思い通りの結果にならない可能性があります。
ベーキングパウダーを使用するレシピをドライイーストで代用する場合、適切な分量はもちろん書かれていませんよね。
そのためドライイーストの量を調整する必要がありますが、普段から使っていないと最適な量を判断するのは難しいことが想定されます。
甘さの違い
ドライイーストは発酵する過程で糖分を分解し、炭酸ガスを発生させます。
これにより糖分が少なくなり、甘さが減少します。

パンを作るときに砂糖を加えるのは、こういった理由があるんだね!
砂糖を減らすとパンが膨らまなくなる原因となるので、適量を入れるようにしましょうね!
以上のように、ベーキングパウダーとドライイーストは発酵時間や膨らみ方などが異なるため、手軽に代用するのは難しいかもしれませんね。
ベーキングパウダーに比べてよく膨らむドライイーストを代用するのであれば、ドーナツやマフィンといった膨らませる必要があるお菓子作りなどに使用するのがおすすめですよ♪
ベーキングパウダーの役目や必要性は?

お菓子作りに欠かせないベーキングパウダーですが、使わないとどうなるのか気になりますよね。
ベーキングパウダーはお菓子を程よく膨らませる役目がありますが、使わないで調理した場合を調べてみると、SNS上では「膨らまないが、美味しさには影響なし」という意見が多く見られました!
完成後の見た目は異なっても、味への影響はほとんどないないようですね♪
もし、ふんわり食感よりも濃厚なしっとり食感が好きなようであれば、試してみる価値はありますよ!

好みに合わせて配合する量を調整してみるのもいいね♪
ベーキングパウダーが手元にない時は、ベーキングパウダーを使用しないで作るお菓子のレシピもあるので、試してみるのも料理の幅が広がるかもしれませんよ♪
もしくは単にお菓子作りが目的なら、膨らませる必要のないクッキーやチョコレートといったお菓子作りにチェンジしてみてもいいですね!
ベーキングパウダーとドライイーストの違いとは?

ベーキングパウダーとドライイーストは、膨らむ原理やその度合いが異なりますが具体的な違いはなにかご紹介しますね!
ベーキングパウダーとは
まず、ベーキングパウダーからお伝えしますね。
ベーキングパウダーは重曹に酸性成分とデンプン質の粉末が混ざったものです。
重曹単体では苦味が出るため、酸性の粉末を添加して味を調整しています。
重曹により二酸化炭素が発生し、生地は気泡を形成して膨らむという特性があります。
ベーキングパウダーは、原材料を混ぜた時と材料に熱を加えた時の2回にわたって炭酸ガスを発生させることにより柔らかいふんわりとした食感になるんですよ。
ベーキングパウダーはすぐに膨らむという利点があるものの、ドライイーストほど膨らまないということを考慮しておくと安心です。
ちなみに、ベーキングパウダーの中には”アルミフリー”の表示があるものもあります。
ベーキングパウダーの一部の製品には、食品添加物のアルミ(ミョウバン)が中和剤として使用されていますが、アルミフリーの製品は別の中和剤を使用しています。
ミョウバンは人体に必要な金属ではない上に、摂取量に制限があります。
ただし、摂り過ぎなければ問題ないので安心してくださいね。
また、アルミフリーのベーキングパウダーは最近だと100円ショップでも購入できるので、気になる場合は探してみてくださいね!
ドライイーストとは
イーストは酵母という意味で、ドライイーストを直訳すると”乾燥状態の酵母顆粒”となります。
ドライイーストは、水分を吸収するとゆっくりと膨らむ性質があります。
化学的に炭酸ガスを発生させるベーキングパウダーと違い、ドライイーストは酵母菌により膨らませるため一定の時間が必要です。
また、生地を寝かせてからこねることで炭酸ガスを抜きます。
ベーキングパウダーより膨らませるための時間はかかりますが、弾力性は強いため、ドライイーストはパン作りに最適なんですよ。
お店にもよりますが、大容量パックと小分けパックの2種類があるため、状況に合わせて購入するのがおすすめです!
ドライイーストをあまり使わない場合は、小分けパックが便利ですね。
ベーキングパウダーとドライイーストの違いをまとめると、
- ベーキングパウダーは発酵速度が速いが、膨らみ加減はそれほど強くない
- ドライイーストは発酵速度は遅いが、しっかりと膨らむ
となります。
完成した時の膨らみ方はそれぞれ異なるため、しっかり頭に入れておいてくださいね♪
ベーキングパウダーを代用できるものは他に何がある?
先ほどベーキングパウダーの代わりにドライイーストを代用した場合についてご紹介しましたが、もし自宅にベーキングパウダーもドライイーストもない場合、困ってしまいますよね。
ただ、「今日はお菓子作りは諦めよう…」と悲しむ必要はありませんよ。
まだ他にもベーキングパウダーを代用できるものがあるので、ご紹介しますね!
ホットケーキミックス

簡単にお菓子作りができるホットケーキミックスは、薄力粉やベーキングパウダー、砂糖など、お菓子を作る上で必要なものがすでに混ざっています。
そのため、これ一つあれば手軽にお菓子作りができるんですよ♪
お手軽簡単にお菓子作りをしたい時にホットケーキミックスはぴったりです!
また、「ホットケーキミックス+お菓子名+レシピ」や「HM +お菓子名+レシピ」といったキーワードで検索すると、ホットケーキミックスを利用したレシピがたくさん見つかるので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね!
重曹

ベーキングパウダーの原材料である重曹も、代用品として使うことができますよ。
ただし重曹には苦味成分があり、ベーキングパウダーを使用した場合と比べて特有の風味が出ます。

見た目も少し濃い色味になるよ!
個人的には重曹特有の味わいも好きですが、洋菓子を作るときに使うと少し違った仕上がりになることも・・・。
しかしモチモチとした食感に仕上がるので、どら焼きなどの和菓子に使うと美味しいですよ♪
ちなみに、重曹を利用するレシピでお酢を加えているものがありますが、これは酸性成分を加えることでガスを発生させるためです。
ただし小麦粉や牛乳など、お菓子作りに使う食材自体が酸性の成分を含んでいるので、必ずしもお酢を加える必要はありません。
そして重曹には、食用のものと掃除用のものの2つがあります。
食用の重曹のみ食品に使えるので、誤って清掃用の重曹を使用することがないようにしてくださいね!
炭酸水

ベーキングパウダーに二酸化炭素を発生させる働きがあるなら、炭酸水でも代用できそうな気もしますよね。
調べる前は無理かもしれないと思っていましたが、実際にはなんの問題もなく使用できちゃうんです!
炭酸水にはすでに二酸化炭素が含まれ、ガスも発生しているので、そのまま使用することができます。
生地を混ぜるときに、通常の水の代わりに炭酸水を利用してみてくださいね。
ベーキングパウダーの代用にドライイーストは使える?他の代用品も紹介! まとめ
ベーキングパウダーの代用にドライイーストは使えるのか、また、他に使える代用品についてもご紹介しました。
ベーキングパウダーとドライイーストは炭酸ガスを発生させて膨らませるという点においては同じですが、膨らむ原理やその度合い、発酵時間や甘さ加減などが異なります。
そのため、ただ単純にベーキングパウダーをドライイーストの代用として使うのではなく、違いをしっかりと理解した上で使用するようにしましょう。
ちなみにベーキングパウダーを使用しないとふっくらとは仕上がらないものの、味に大きな違いはありません。
むしろ濃厚なしっとり食感に仕上がって、一部の人からはおいしいと好評でしたよ♪
もしベーキングパウダーもドライイーストもない!という場合は、 ホットケーキミックスや重曹、炭酸水でも代用することができるので、困ったときは試してみてもいいかもしれませんね!
もしご家庭にベーキングパウダーがないという場合は、ご紹介した代用品を利用してお菓子作りを楽しんでみてくださいね♪